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2003年6月

2003年6月30日 (月)

もう少しねばって、あれこれ考えたいんだけど・・・

只今、9月脚本用の構成メモが増える一方。もうそろそろ全体を1つにまとめないといけないのだが、「もっと面白くなるんじゃないか・・・」と、つい欲張ってあれこれ考えてしまう。で、試しにメモを全部並べてみたら、あっという間に「6畳分ぐらいの広さ」一杯になってしまった。(ちなみにメモ1枚の大きさは10cm×14cm)

「うーん・・・これをそのまま上演したら、一体何時間になる事やら・・・」

とりあえず「枝葉のエピソード」を場面ごとのグループに分けて、まずはストーリー全体の骨格を整理することに。

2003年6月29日 (日)

作戦通りらしい

以前、ウォーカーのコラムで「魅力がなくなったデパートの屋上が、緑の広場として復活する話」を書いたが、同じようなくくりの記事が今朝の西日本新聞に出ていた。記事の中に「記者はボクと同じ1965年生まれ」と書かれていたので、これって世代で共通する思いなんだろうなぁ。

・・・・と、いつものごとく新聞各紙の「気になる記事」を切り取ってからぽんプラザへ。昨日の日記に書いた通り、「服部の城ふたたび」というわけ。

今回は全体を把握してからの観劇なので「あふれる言葉遊びの中に作者が隠した仕掛け」を楽しみながら観た。劇中で「時間を超えるルール」を破って登場人物同士が語り合う(と言うか、会話が微妙にリンクする)シーンがあるのだが、やっぱ、この場面はカッコイイねぇ。

終わったあとに調光室で福永君と色々話す。お互い脚本のことでムニャムニャ話していると、横から「こらこら書き手同士で慰め合わないように!」とつっこまれる。で、「もう1度観たら楽しいと思って来たよ」と言ったら、「作戦通りですね」との返事が。まんまと福永君の作戦にはまってしまったようだ。まあ楽しいからいいんだけどね。

2003年6月28日 (土)

服部の城

チラシにも書いてあったように「過去・現在・未来」と時間をいったりきたりしながら展開していくストーリーで、観ている間は、頭の中でジグソーパズルをしてる感じだった。スライドで映される「キーになる年号」を頭の中に並べて、その間で起こる事件を時間軸に再構成して・・・。シーンごとに繰り広げられる言葉遊びの数々を、その言葉の意味を疑ったり、笑ったりしながら「うっかり置いてきぼりにならないように」追いかける。

「あーもう、イメージに身を任せればいいじゃん」と思う自分もいるんだけど、自分も脚本書きのせいか、謎解きのジグソーパズルに熱中していた。それぞれの時間の流れをつかんでしまえば、わかりやすい物語だったと思う。

ヴォネガット原作の映画「スローターハウス5」でも主人公の人生を「過去・現在・未来」とめまぐるしく行き交う時間で見せるのだが、映画の場合「移動した時間」は、主人公の年齢設定を表すメイク(若いとか老人とか)、場所、衣装の変化などでいくらでも表現できるし、編集でつなぐことで「一見バラバラな時間のシーン」でも「作者の意図を反映した流れ」で見せることが出来る(ちなみに、この映画はアカデミー賞の編集賞を受賞した)。「ぱっと見の圧倒的な情報量」が「次々変わる時間の理解」をスムーズにしている。

だから「あれ?今どの時間軸の話なの」という、物語の入り口で悩むのではなく、「あれ?なぜこの時間軸に飛んだんだろう」と、作者の意図の部分で悩むことができる。

今回の芝居は、「ぱっと見の情報量」で時代をわからせるという感じではなかったので、時々、「今演じられている場面がどの時間軸なのか?」混乱する時があった。(スライドで年号は出るんだけど、見てるとこんがらがってくるんだよね。まあ、それが作者の狙いかもしれないんだけど・・・)。

色々書いたが、SF好きのボクは大いに楽しんだ。明日の昼間は時間があいているので、もう1度観ようと思う。

2003年6月27日 (金)

明日からあなピグモの公演

このところ「チラシ作りモード」だったこともあって、いつも以上に色んな公演のチラシを見ていた。で、1番印象に残っているチラシが、飛ぶ劇の「生態系カズクン」のやつ。いつもながら飛ぶ劇のチラシはいい。見応えがあるし、目立ってるし、なにより「ああ、公演を観たい」と言う気持ちになるもんね。さすがだ。飛ぶ劇制作の谷瀬の話だとセット券はもう完売とのこと。カズクンが良かったから続編ということで期待が高まってるんだろうなぁ。

あと、カズクンに負けないぐらい印象が残ったチラシが、あなピグモの「服部の城」。このチラシも見ていてワクワクした。いつもうちの公演と重なっていて行けないことが多かったが、今回は大丈夫なので、何としても行くつもりだ(・・・まあ、脚本を書かないといけなかったりもするんだけど、面白い芝居を観るのは大事だと思うんだよね・・・って、ボクは誰に言い訳してるんだろう?)。

久々のあなピなので、スゴク楽しみ。

2003年6月26日 (木)

ひよ子でひよ子侍

今日はポスターについて印刷所の方と打ち合わせ。文字を差し替えたところを確認して、使う紙を決めて・・・。おかしかったのは打ち合わせの場所が「新天町にある、ひよ子ショップの喫茶店」だったこと。(ここはテーブルも大きいし、なにより居心地がいいのだ)

で、「ひよ子でひよ子侍」というわけ。

テーブルの上にポスターをひろげて話していたので、「でっかいひよ子侍の写真」に店員さんがちょっと戸惑っていた(そりゃそうだよね。おさわがせしました)。

これで告知に関する準備がようやく全て終了。なんだか公演が終わってすぐ準備だったので、今回もバタバタだった。6月は忙しすぎて、全然人形講座に行けてないので、何としても来週は参加しなくては!

2003年6月25日 (水)

パーク・アンド・ライド

今日「みんてつ」の最新号が送られてきた。(「みんてつ」というのは日本民営鉄道協会が発行している広報誌のこと。前にこの雑誌の座談会に出て以来、送ってくるようになったのだ)。

今日送ってきた最新号は「地域活性化と鉄道」というテーマで、四国の鉄道会社を中心にした話が載っていた。とても面白かったが、残念ながら天神と状況が違うので参考にはならないかな・・・。あと「地方都市で公共交通機関はどうしたらいいか?」について専門家の意見も載っていたが、こっちも今ひとつ天神に当てはまる感じがしなかった。

だいたい天神の場合、すでに十分活性化してるし・・・というか、しすぎだし。人、車、自転車と、どれもパンク寸前。

まあ、人に関しては、商圏が九州一円まで広がってしまった以上、諦めるしかないような気がする。(そのかわり、若い世代だけでなく、「各世代がそれぞれ心地よく過ごせるエリア」を何とか作るべきだとは思う。)

車については、よく「パーク・アンド・ライド(最寄り駅に車を止めて、都心には電車で行くってやつ)」がいわれていて、これ是非実現して欲しいしけど・・・ちょっと難しいかな。日本の鉄道会社の場合、駅の周りを整備開発して土地の価値を上げてるし、郊外といってもどこも駅を中心に発展しているから、いまさら「さあ全部駐車場に!」とは行かないだろうしねぇ。

でも、天神って車が多すぎだよね。空気も悪いし・・・。

新幹線のように「2階建て車両」を作り、「絶対座れる電車」を走らせて快適に移動出来るようになったら、「電車にしてもいいかな・・・」って人が増えるかな?(絶対座れるようにするためには、もしかしたら料金が高くなるかもしれないけど、「快適さと引き替えにコストを負担する」ぐらいの事は必要だと思うんだよね。)快適に過ごすためだし、もちろん環境にもいいし・・・。

うーん、ムリかぁ・・・じゃあ、どうする? 

2003年6月24日 (火)

今日発売の九州ウォーカー

演劇ページに「南国から来た寒いヤツ」の詳しい公演情報が出ている。写真は10日にスタジオで撮ったヤツ。嘉穂劇場の写真も出ているので是非読んで欲しい。(あと、コラムもね。今回は「早撃ちガンマン」に会いに行ってきた話)。

DMもそろそろ到着するころだし、「さあ、いよいよ嘉穂劇場だぜ!」

2003年6月23日 (月)

包丁を研ぐ

愛用している「博多包丁」の切れ味が悪くなってきたので「包丁研ぎ」に挑戦する事にした。でも、いきなりやって失敗したら怖いので、まずは昔使っていた「全然切れないステンレス包丁」で研ぐのを練習。砥石を水で濡らしながら自己流で研いでみるもなかなかうまくいかない。きっと「研ぐときの包丁の角度」とか「力かげん」など、コツがあるに違いない。うん、これは研究しがいがありそうだ。

毎回、脚本を書いている時には、掃除とか部屋の模様替えとか、色んなことをやって気を紛らわせているが、今回は「包丁研ぎ」ということで・・・。

2003年6月22日 (日)

DM作業&寿命

今回の発送総数は6500。みんなで集まって、「封筒に料金別納の判を押す」「中にチラシと挨拶文を入れて封を閉じる」「宛先のラベルシールを貼る。」という作業をする。

いつものように色んなことを話ながらワイワイやっていたら、ふと年齢の話になった。ギンギラの場合、歳の話をすると大体3つのグループに分かれる。

まず「全然気にしていない20代チーム」。このチームは逆に「あー早く30ぐらいになって貫禄出したいです」なんて言ってる。つぎが「まもなく30が近いチーム」。社会の中でも立場が変わってくる年齢なので、まあ色々とあるようだ。故に歳の話をすると1番敏感に反応する(年齢話のキッカケになることも多い)。最後に控えているのが「30代後半からのチーム」。もちろん最年長はボク38歳。このチームはもう、歳の話をするのもいやな方々の集まり。

で、「いっそギンギラ内で全員の年齢を5歳引くルールをつくろう!」とボクが言ったら、若手チームの女子が「えーそんな事したら、わたし高校生になってしまいますぅ!」だって!・・・もう降参。この、小さい「ぅ」に降参。5歳引いても、こっちは立派な中年だし・・・おじさんかなわないや。

軽くへこんだボクにグッチが追い打ちをかける。「つーか、大塚さんの場合はもう人生折り返しですもんね・・・」。

こらこら「折り返し」とか言うなよな!「じゃあ、オレは80まで生きないってのか!!」と、ちょっとムキになって言い返したら(このムキになってるあたり悲しい気もするが、「折り返し・・・」なんて言われて黙ってられますか!)、すぐに「だって大塚さんはムリしすぎてますから絶対長生き出来ないですよ・・・」とかえってきた。

うーん・・・・そうかもしれない。ボクとしては「細く長く」でも「太く短く」でもなく「太く長く」と超ワガママに生きたいんだけどなぁ・・・。やっぱり、もう折り返してるかな?・・・・もうちょっと登ってたらダメ? 

ポスター製作&DM明日発送

ポスターの入稿が急ぎになってしまったので、DMはみんなに任せて家でポスター作り。チラシで使ったデータを元にポスターサイズに再構成するのだが、さすがに2倍の大きさになると画像のアラが目立ってくる。画像を修正しながらの作業なので思った以上に時間がかかってしまった。

夜9時過ぎに作業を中断して稽古場へDM作業の様子を見に行く。数が多いのでもし終わっていなかったら手伝おうと思って行ったのだが、みんなが頑張ってくれたので作業は無事終了していた。予定通りDMは明日発送するとのこと。

2003年6月20日 (金)

一体どこが標準なの?

ちょっと前に「映像環境がデジタルになってスゴク便利になった」とこの日記で書いたが、確かに編集など「自分で映像を作る」には最高なのだが、テレビ放送を録画する時に納得いかないことがある。

デジタル録画の場合、画面に映っている情報を「限られたデータ量」で記録しているので、たとえば静かな場面だとスゴク綺麗なんだけど、これが激しいアクションシーンになって、画面の情報量が増えすぎると、とたんにブロックノイズが発生してしまうのだ。なまじ綺麗な画面に慣れてるところに思いっきりノイズが出てくるので気になってしょうがない。

で、納得いかないのが「標準コース」で録画してもこのノイズが出てくるという事!画面が破綻する記録方式が標準なんておかしいでしょ?じゃ、何かい「画面の情報が乏しいほとんど動きのないモノ」を録画しろってか!

今日までの3日間、スターウォーズ特別編3部作を放送していて、もちろん大喜びでハードディスクに録画したんだけど・・・やっぱり派手なシーンが全然ダメ。保険で同時録画していたS-VHSの映像の方が「安定している分」まだマシだった。(あーあ、ビデオならすでに持ってるからもういらないんだけどなぁ・・・)。自分だけのDVDを作ろうと思ってたのにちょっとガッカリ。

今デジタル録画している人って、この「一見綺麗で、たまに思いっきりブロックノイズが出る映像」に満足しているのかな?これならS-VHSの「ちょっと画質が落ちるけど安定してる画像」の方がマシだと思うんだけどなぁ。

2003年6月19日 (木)

いつもだと公演最終日

毎年、この日の雨にはただならぬモノを感じている(詳しくは過去の6月19日の日記を)。「さて、今年も雨が降るんだろうか」と思っていたら、雨どころか久々の台風直撃だった。

テレビでは「台風の中、天神であたふたする人々」の映像を流している。昨日も書いたけど、その映像を見ていたら、逃げまどう人たちのことを想像せずにはいられなかった。

2003年6月18日 (水)

天神を走りながら思ったこと

今日は1日中走っていたような気がする。

まずは今日中に入稿しないといけない原稿を持って印刷所へ。あまり気に入ってなかった箇所を修正しているうちに、うっかり時間ギリギリになってしまったのだ。最初はタクシーで移動していたが、相変わらずの渋滞で車が全然動かず、諦めて途中から雨の中をひたすら走った。

入稿が終わったあと、今度は次の約束に遅れそうでまた走る。「全て終わらせて家に帰ったら、タイマー録画しているスターウォーズ特別編が待ってるぞ!だからがんばれオレ!フォースと共にだぜ!」と、自分を励ましながら走る。走る。

で、雨に打たれながら天神を走っていたら、明日19日が「福岡大空襲の日」という事もあって、どうしても空襲の事を考えてしまった。ある記録によると、空襲の時、人々は「雨のように降る焼夷弾」の中を逃げ回っていたんだそうだ。

この雨が焼夷弾だったら・・・そんな事を思ってちょっと立ち止まってみた(まあ、息が苦しくて止まったとも言えるけど・・・)。しばらく休憩して、また走る。

2003年6月17日 (火)

注文に応えつつ

雑誌で対談した内容をまとめた原稿が「あるライターさん」からFAXで送られてきた。「修正があればお知らせ下さい」ってやつ。読むと見事に話した内容がまとまっている。

ライターさんの仕事ってのはスゴイよね。勝手な事を長々としゃべったボクのコメントを、短くまとめるだけでも大変だろうに、更に「クライアント側からの要望も取り入れつつ」ちゃんと仕上げるんだもんね。いつもながら感心してしまった。

ボクも企業イベントの脚本を書く時にはもちろん「クライアントの注文ありき」で書くんだけど、時には山のように要望が出てくる事もある(まあ、「宣伝活動の一環」として予算が発生している仕事なんだから、当然だけど)。

この「山のように注文が出た時」こそ、腕の見せ所だったりするんだよね。

2003年6月16日 (月)

さよならコンコルド

環境を破壊するのはいけない。それはわかる。でも「世界で1番早い旅客機」が消えるのかと思うと、何だか寂しい。環境に配慮した新しいエンジンを作るとか、何とかならないのかな。でも廃止の1番大きな理由は「採算が合わないから」と聞いて、ガッカリしてしまった。

大気圏を飛ぶ未来の旅客機も、やっぱりお金の問題で開発が進んでないし・・・。

日本で開発が進んでいるリニアモーターカーだってそう。とっくに実用化出来るぐらいの技術はあるのに、「コストがかかりすぎる」とか言って国は作ろうとしないし。

何でだろう?「永遠に今が続けばいい」と思っている人が多いのか?そりゃあ、最初はお金もかかる。でも、その先にあるかもしれない「新しい時代のキッカケ」を求めようとしないでいいのかな?現状維持は停滞を招き、それがいずれ衰退につながるような気がしてしょうがないんだけど・・・。

「20世紀の残りカス」が21世紀なんて、つまんないと思うんだけどなぁ。

2003年6月15日 (日)

まさかこんな所で出会うとは!

近所のスーパーに食料の買い出しに行った。で、ついでにお菓子コーナーで食玩をチェック。「まあ、ここは普通のスーパーだからマニアックなモノはないだろうなぁ・・・」と、たいして期待もせずに見ていたら、なんと「とっとこハム太郎」の横に、フルタから発売されている「スタートレックピンズコレクション」を発見!これって、ホビーショップでも品切れが続いているかなりレアな商品。まさかこんな所で売られていたとは!(とっとこの横ってのが泣けてくるけど・・・。)

「さて、いくつ買えばいいのか?」と、しばらく悩んでその場を動けなくなってしまった。お菓子売り場でうなっているボクは、ハタから見たらかなり変なんだろうなぁ。

2003年6月14日 (土)

短い春のような・・・

チラシの入稿が済んだのでほっと一息。いつもなら公演が終わって1週間ぐらいは、リハビリ期間としてのんびり(もちろん仕事は受けつつ)過ごすのだが、次回9月公演の準備があったので、今日までバタバタだった。チラシも出来たしこれでちょっと落ち着くかな。

今日は久々に本屋をめぐって、面白そうな本を片っ端から読み倒す。で、その中から特に気に入った本を5冊ほど購入。このところ「自分の中からイメージを出す作業」が続いていたので、外から刺激をたくさん取り入れようと言うわけ。

さあ、これからしばらくは映画やビデオを観まくったり、モノを作ったり絵を描いたりして過ごすぞ!公演が終わってからのリハビリ期間は、ボクにとって「やったー!(短いけど)待ちに待った春がやってきたぞー!」という感じなのだ。

2003年6月13日 (金)

あるラーメン屋にて

前から何となく気になっていたラーメン屋に行ってみた。店に入ろうとすると、ちょうど食べ終わって帰っていく団体さんとすれ違ったので、「お、たくさんの客!さては、ここのラーメンはおいしいんだ・・・・」と期待が高まる。で、さっそくラーメンを注文してカウンターに座る。

店内は初めてのボクと、お馴染みさんらしい2組の3人だけ。と、店員が馴染みの客と話している声が聞こえてきた。

「いやーすいません。この前はスープが切れちゃって臨時休業だったんです・・・」

どうやら急に休みにした事を、馴染みの2人組にわびているようだった。ボクは「スープが切れて臨時休業」と聞いて、「これは相当おいしいに違いない。」と、ますます楽しみになってきた。

・・・が、そのあとの店員の言葉を聞いて耳を疑った。「いやー、まだ仕上がってないスープならあったんですけど、いつも来てもらってるお馴染みさんには出せませんよ。まあー初めての客ならあれでも良かったんですけどねー・・・」だって!

きっと店主は、お馴染みさんに「あなた方はうちの味がわかっている特別なお客様なんですよ。だから気を悪くしないでね」と、御機嫌をとろうとしたんだと思う。だからちょっと大げさに言っただけかもしれない。で、言われた2人組も、「味がわかっているから」と言われてまんざらでもない様子。確かに、お馴染みさんへのフォローとしては良かったかもしれない。

でも、「初めての客ならあれでも・・・」なんて言われたら、「初めて来たお客様」がどんな気持ちになるのか想像出来ないんだろうか?どうして大きな声で平気で話せるんだろう?何という無神経さ!

たかがラーメン1杯のことで、ここまで書かなくてもと思うかもしれないが、飲食業だって、「味を通してお客様に楽しんでもらうエンターテインメント」なはず。同じエンターテインメントに関わっているモノとして、お客様の気持ちを想像出来ない無神経さに腹が立った。 

2003年6月12日 (木)

マザーナイト

8日に書いた「マザーナイト」の放送が今夜。正確には明けて夜中の3時から。それまでにいくつか原稿を片づけて「きっちり今日のノルマをこなして」から、万全の体制で映画を観る準備。プロジェクターで大画面にして、ポテトとコーラも用意して、いつもだと、さらに電話線も抜いて邪魔が入らないようにするのだが、さすがに夜中の3時なので電話は大丈夫だろう。

マザーナイト(原作の邦題は「母なる夜」)は、第2次大戦中にナチスに協力したアメリカ人が主人公。ドイツで劇作家として成功していた主人公は、戦争が始まったあともドイツに残りナチスの対米宣伝に協力する。彼の仕事は、ラジオを通してナチスドイツの正義を語ることだった。アメリカ中を敵にまわして憎まれる主人公。しかし彼のラジオ放送には、ある秘密が隠されていた・・・。

というような話だが、もちろんヴォネガットの作品なので当たり前に時間は進まない。戦争中、戦後、そして現在と、物語の時間はめまぐるしく変わっていく。この辺の感じは「スローターハウス5」に近いかな。(映画も何となく似ていた)。で、ヴォネガットの小説に出てくる主人公は、世間からひどい目に遭い、裏切られ(時には自分の弱さに負けて、自分自身も裏切ってしまう)、ひたすら運命の皮肉にもてあそばれる。これが、悲しければ悲しいほど(ちょっと不謹慎だけど)笑えてしまう。この「不幸の中での笑い」もヴォネガット作品の大きな魅力。

マザーナイトは、かなり忠実に小説を映像化していた。小説の中で「戦後移り住んだマンションの下に住むユダヤ人医師とのエピソード」があるのだが、この場面など、最後の決めセリフまで、ほとんど小説通りだったほど。(「スラップスティック」を映画化した「双子のハトフン大騒動」とは大違いだ。これ、史上最大のダメ映画、絶対観ない方がいいぞ!)

ただ、あまりにもまじめすぎてヴォネガットの魅力である「ユーモア」が影を潜めてしまっていたのが残念だった。途中きっちり泣ける場面なんかもあって良くできていたが、もっと「笑えるしヘンテコな世界なのに、心揺さぶる映画」であって欲しかったなぁ。あと大ラスも、あそこまで直接的に描かなくても・・・うーん、まあ、ラストに関しては好みによるかもしれない。

原作の「母なる夜」は各章10ページ前後と楽に読めるし、どんでん返しもあって話も面白いので、ヴォネガットを読んだ事がない方にもオススメだ。まあ、演劇関係者にヴォネガット好きは多いから今更だったかな。

2003年6月11日 (水)

CNNで

今日のラリーキングライブのゲストは元アメリカ大統領婦人のヒラリーさんだった。で、同時通訳を聞きながら作業していたのだが(そう!まだチラシが完成しないのだ!)、聞いていて何だか変な感じがする。というのも、ヒラリーさんの同時通訳を男性が、男性司会者の通訳を女性がやっていたのだ。

これって、本人の音声と重ねて通訳者の音声を流しているので、声質が重なって聞きにくくならないようにとの配慮なのかな?・・・なんか変な感じだった。

まあ、でも今日は同時通訳が2人いるだけまだましかも。だってひどい時は「スタジオでしゃべる司会者」と「コメンテーター」と「中継のレポーター」の3人を、何と1人で通訳している時があるのだ!このときはスゴイよ。もう「全編通訳しゃべりっぱなし」。訳するまでの時間差もあるし、3人分を同じ人がしゃべってるから、聞いてて訳わかんないもんね。

大塚ムネトの不定期日記