前から何となく気になっていたラーメン屋に行ってみた。店に入ろうとすると、ちょうど食べ終わって帰っていく団体さんとすれ違ったので、「お、たくさんの客!さては、ここのラーメンはおいしいんだ・・・・」と期待が高まる。で、さっそくラーメンを注文してカウンターに座る。
店内は初めてのボクと、お馴染みさんらしい2組の3人だけ。と、店員が馴染みの客と話している声が聞こえてきた。
「いやーすいません。この前はスープが切れちゃって臨時休業だったんです・・・」
どうやら急に休みにした事を、馴染みの2人組にわびているようだった。ボクは「スープが切れて臨時休業」と聞いて、「これは相当おいしいに違いない。」と、ますます楽しみになってきた。
・・・が、そのあとの店員の言葉を聞いて耳を疑った。「いやー、まだ仕上がってないスープならあったんですけど、いつも来てもらってるお馴染みさんには出せませんよ。まあー初めての客ならあれでも良かったんですけどねー・・・」だって!
きっと店主は、お馴染みさんに「あなた方はうちの味がわかっている特別なお客様なんですよ。だから気を悪くしないでね」と、御機嫌をとろうとしたんだと思う。だからちょっと大げさに言っただけかもしれない。で、言われた2人組も、「味がわかっているから」と言われてまんざらでもない様子。確かに、お馴染みさんへのフォローとしては良かったかもしれない。
でも、「初めての客ならあれでも・・・」なんて言われたら、「初めて来たお客様」がどんな気持ちになるのか想像出来ないんだろうか?どうして大きな声で平気で話せるんだろう?何という無神経さ!
たかがラーメン1杯のことで、ここまで書かなくてもと思うかもしれないが、飲食業だって、「味を通してお客様に楽しんでもらうエンターテインメント」なはず。同じエンターテインメントに関わっているモノとして、お客様の気持ちを想像出来ない無神経さに腹が立った。