福岡大空襲
天神開拓史はこの出来事を背景に街の歴史を描いた物語だ。取材を重ね、きちんと歴史と向き合うことで、幅広い世代に、地域を越えて受け止めてもらえる「ギンギラの代表作」となった。
初めての西鉄ホール公演でも上演し、念願だったロングラン公演にもこの作品で挑んだ。
今年から、新たな活動方法を模索しているが、果たして今度上演する時には、どういう形態になっているだろうか。
今年は、過去を思いつつ未来を考えた19日だった。
天神開拓史はこの出来事を背景に街の歴史を描いた物語だ。取材を重ね、きちんと歴史と向き合うことで、幅広い世代に、地域を越えて受け止めてもらえる「ギンギラの代表作」となった。
初めての西鉄ホール公演でも上演し、念願だったロングラン公演にもこの作品で挑んだ。
今年から、新たな活動方法を模索しているが、果たして今度上演する時には、どういう形態になっているだろうか。
今年は、過去を思いつつ未来を考えた19日だった。
このところ輿八郎にどっぷりだったが、もちろん稽古も進んでいる。今日は昼からオムレットの稽古をして、夜は来年1月に予定している「スーパーマーケット三国志」の稽古もした。
1月は、9月に出演しているメンバーを中心に、さらに新たなゲスト、ギンギラメンバーからの出演もあるので、まずは顔合わせの挨拶から。
輿八郎とオムレットと三国志で頭の中は一杯。家電戦争もやりたいんだけどねぇ。
九経調のロビーにイスを並べてのトークイベント。ボクは天神開拓史で演じた「紙輿呉服店」のキャラで登場。輿八郎の話をするんだから、これしかないでしょ。
ただ、なまじキャラで登場したので、「キャラになりきっている部分」と「素に戻って説明する部分」を行ったり来たりしてしまい、変に緊張してしまった。どっちか一方だけだとそのまま突っ走れるんだけどねぇ。
あと、限られた時間の中で、きちんと輿八郎さんの想いを伝えなければと、使命感に燃えすぎていたのも緊張につながったかな。と、出だしでちょっと焦ったボクだが、さすが田村先生はトークになれているので、うまく流れを作ってくれて、喋っているうちに落ち着いたよ。
約1時間のトークで、輿八郎の生い立ち、偉業、こぼれ話など、たっぷり語らせてもらった。会場には企業家の方々が多かったので、「現在の福岡を引っ張っていく、21世紀の輿八郎に出てきてもらいたい。そして、ぜひその方の物語を作りたい」と、話を締めくくる。
午前中に、西鉄広報室へ。輿八郎像をまとめる上で出てきた「新たな疑問」についての追加取材。午後からは、九経調の図書室にこもって取材のまとめ作業。
九経調がある新しい電気ビルは、もともと輿八郎が作った鉄道会社の本社があった場所。外に出れば、輿八郎が作った道が走り、中洲まで歩けば、鉄道を造るキッカケとなった明治時代に開催された博覧会の建物も残っている。
資料整理の途中で街に出て、「取材で見えてきた頭の中にある明治の天神」を思い浮かべながら、今の街を歩く。
何でもない景色に、ドキドキワクワクするギンギラの醍醐味を味わった。
夕方からは九経調で田村先生とトークの打ち合わせ。つい熱が入って取材報告をするボクに、「物語の金脈が、まだまだあるんだねぇ」と笑顔の先生。
ホント、その通り。15年天神の物語を作っているのに、知っているようで知らない天神がまだまだあったよ。
ニットキャップシアターのイベントにトークゲストとして呼ばれる。まず公演の映像を見て、その後、作・演出の「ごまのはえ」さんと喋る。こじんまりとした会場で知った顔もいて、のんびり楽しく喋らせてもらった。
街について色々話したが、ついトークの方向が「今取材している輿八郎の話」になりそうで脱線しないように気をつける。
終わった後は飲み会。「長年集団をやっていると、どこも同じような悩みがあるねぇ」と、ちょっとしみじみ。
この週末は、輿八郎伝を読みながら、手持ちの資料とつきあわせて情報を整理。輿八郎伝を読むと、渡辺輿八郎という方が、いかに福博のために頑張ってくれていたかがよくわかる。道路を作り、鉄道を敷き、街を育てるだけでなく、苦学生をどんどん援助と人も育てている。
輿八郎伝には、突然訪ねてきた苦学生にお茶を出して、気さくに話を聞いて援助する様子が書かれている。
生い立ち、生き様と、どこまでもでっかくて魅力がある輿八郎。トークライブの準備がキッカケで、輿八郎の芝居を作りたくなってきたよ。
渡辺輿八郎の取材で午前中に本社の広報室へ。輿八郎が作った鉄道会社がのちの西鉄になるわけで、今日は「鉄道から見る輿八郎について」の取材。担当の方は、100年史も編纂した、いわば西鉄の生き字引。貴重な当時の資料を見せてもらいながら、福博鉄道史全体の流れを聞く。
この「わかっている方が持っている歴史全体をみる目」がとても大事。それぞれの資料だけでは断片的な情報が、全体をわかっている方の目を通すと、大きな流れとなって見えてくるのだ。
「全体をみる目」がつかめれば、あとは早い。と言うか、色々な情報が、さらにこの「大きな流れ」に合流して、どんどん面白くなる。明治の博多は本当に面白いエピソードばかり。
午後からは紙輿産業へ。輿八郎が作った紙輿呉服店は、紙輿産業として現在につながっている。輿八郎が田畑を切り開いて作った土地の管理など、今現在も天神を支えているのだ。
何だか、新作脚本の取材のように楽しくなってきた。